こんにちは。サラリーマン大家Nです。
朝日新聞電子版で気になるニュースありました。
朝日新聞より2019年3月
『ネットで高めの利回りをPRして事業資金を募るソーシャルレンディングで最大手の「maneoマーケット」(マネオ、東京)などを相手どり、個人投資家57人が計約11億円の損害賠償を求める集団訴訟を8日にも東京地裁に起こす。ウソの説明で投資を勧誘され、損害が出たとしている。原告代理人の鈴木英司弁護士によると、ソーシャルレンディング業者への賠償請求訴訟では過去最大。』
聞きなれないサービスなので、『ソーシャルレンディング』をGoogle検索するとたくさんスポンサー広告が並びました。
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『SBIソーシャルレンディング』
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→喜びそうなフレーズがてんこ盛りですね。
内容が分からない物には投資できないので、ソーシャルレンディング(通称ソシャレン)の仕組みを調べてみました。
ソーシャルレンディングとは?
アメリカで流行っている新しい融資の形。
通常の銀行から中小企業に融資するのではなく、ソーシャルレンディング仲介業者がたくさんの個人投資家から資金を集めて企業に融資する形。
個人投資家は1万円からでも出資が出来る。
ソシャレン業者が審査した企業リストから選ぶので貸す側の投資家はとても楽。
利回りが高いから魅力的に思える。
借りる側のメリット
銀行は新しい事業や前例が少ない融資先に慎重になりがち。
ソシャレンを利用した方がスピーディに事業展開できる。
ホリエモンもロケット事業の資金調達に良いかもとツイッターで書き込み。
でもソシャレンでは銀行融資より高い金利を払わないといけない。→事業の収益性求められる。
貸す側(インベスター)のデメリット
企業の倒産や返済遅延のリスクあり。
貸金業法のルールから、資金の融資先を匿名化する必要があるので。
これによってソシャレン業者にお任せするスタイルとなり、投資家は資金の流れを明確化できない。
結果として資金の流用が起こりやすい仕組みに。
過去にも『みんなのクレジット』が行政処分。
→集めた資金を説明とは違うグループ企業に貸していたため。
今回は業界最大手『maneo』が提訴される事態に。
maneoが提訴された案件を紐解いてみると。
北海道の太陽光事業に融資で利回り8%で貸す金額以上の土地担保あるとの説明でしたが、北海道の太陽光事業は他の地区より収益性劣る。
太陽光事業の設備費用の約50%は太陽光パネル代金なのでメーカーと太いパイプないと安く仕入れできないので、実績少ない企業は利回り下がる。
ソシャレン業者の利益+投資家への分配金+事業主の利益は確保できないはず。
田舎の土地の担保は価値が怪しい。
万が一の時に土地売却しても、需要なく安く買い叩かれる可能性ありなので担保価値低い。
別のmaneo不動産案件では10億円規模で利回り5〜7%。
業者見積り買取価格16億なので安心と。
査定方法も通常とは違うし、6億の差は?なんでそんなに安く取得できるの?と不可解。
しかも借りる側は不動産売却に失敗しても責任なしのノンリコースローン適用。
結果として多額の延滞金が発生していて、ソシャレン業者も資金の行方を大半は把握できてないと。
結論
ソシャレンを利用してうまく事業を展開する企業もいそうだけど、悪徳企業を見抜くのはソシャレン業者頼みなので、そのリスクを含めて利回り10%以下ではリターンとのバランス悪く、現況では僕は投資に値しない。
コツコツとドルコスト平均法で楽天VTIを毎週1万円買っていた方が安心できます。
今日も閲覧ありがとうございます。
サラリーマン大家N
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