こんにちは!大家の中居です。
本業はJRA調教助手で副業いろいろやってます。
さて、今日は『馬の牧場で人手不足が深刻化してる』と言われてるので、その手の牧場求人サイトでメジャーなBOKUJOBを研究しつつ、あーだこーだとつぶやいてみようと思います。
BOKUJOB 競走馬 生産・育成牧場就業応援サイト リンク先→ https://bokujob.com/
管理者は牧場就業促進事務局(公益社団法人競走馬育成協会内)の様ですね。
そもそもBOKUJOBが作られたのは、確か僕がJRA競馬学校厩務員課程に入る前で、11〜12年前とかだと思います🕰
今では北海道に偏りあるも、65社もの牧場の求人が載ってボリュームあるし、サイトも可愛い感じでお金かけてるなぁって印象です。
求人情報はこんな感じに記載されてます⬇︎
牧場就職を比較できるサイトができたのはプラスだと思いますね✨
僕が大学生の頃はそういったサイトはなかったのでうらやましい。
さて、僕自身が競馬学校在学中に同期や半同期とそれぞれ出身の牧場の話はいろいろしたので、当時の給料相場は分かります。
競馬学校受験する前提の牧場就職では月給で手取り10〜15万円が相場でした💰
大手では社台が給料高いって言われてました。
あれから10年以上経って、若い人財を各業界があの手この手で取り合う様になりましたね。
さて競馬業界の求人はどうなったか???
BOKUJOBを見ながら相場を確認しました。
結果は。。。。
あちゃー🤷♂️何も変化なしでした。
そりゃあ、牧場は人手不足になりますよね。
ということで、僕が問題視するところをザックリまとめました!
牧場が人手不足な理由4選
①低賃金な相場
とにかく相場感が安すぎる💸
中規模牧場の社長が個人名義で馬主やれる位ですから、黒字経営で無借金経営の牧場もたくさんあります。
もっと給料出せるのに安い。
悪しき慣習なんですかね〜?
先日、日経新聞の記事で『高卒者の給料相場もじわじわと上がってきた』と書かれてました。
ちなみに初任給は厚労省の賃金構造基本統計調査が2019年分まで出してます⬇︎
これは週休2日で働く高卒者が日給7600円程度が平均値ということ。
あくまで中央値ではなく平均値ね。
出してる会社は出してそう💰
牧場は週1休み(月26日勤務)と有休が年間10日位がベースなので、もし高卒者を採用したいなら、
- 額面で月20万円以上
- コスパの良い社宅
- 社宅ないなら家賃補助半額
- 自動車マニュアル免許の取得費用を補助
牧場の住まいが汚いイメージ払拭や、若者の免許離れも考慮しないとですね。
これくらいの条件出さないとテーブルに乗らないでしょうっていうのが僕の考え。
※ちなみに週休2日にできるだけ従業員を抱えてる牧場は見たことがないので、休みを増やす選択肢は現時点で厳しいと思います。
あと牧場は僻地にあるので、暮らしやすさも重要ですよね。
買い出し等の車移動でガソリン代も時間も奪われてはね🚙
更に競馬学校厩務員課程を目指す方は合格したら半年間の学校生活、無収入が待っているので、しっかり貯金しておきたいですよね。
やはり普通に生活して貯まらないと不安で定着しないのは当たり前だと思います。
②労働時間問題
BOKUJOBの求人票を見ていてると、ほとんどの牧場が1日実働8〜9.5時間、休憩1〜3時間でしたが、これには違和感ありました。
これは僕を含め牧場経験者の相場感が1日9.5〜11時間くらいなので、かなり開きがあります。
ちなみに昼休憩は食事やシャワー浴びて仮眠することを考えてると3時間は欲しいところです。
馬は神経質なので昼休みは静かな環境で飼い葉食べたり休むことに集中できた方がお互いに良いですよね。
牧場勤務は割とハードワークです。嘘はよくない。
楽ではないけど、空気も景色もキレイだし、歩き回って健康的✨💪
実際の労働時間に偽りがあると、これまた人の定着率に悪影響ありますよね?
後は牧場の説明欄に何頭くらいを何人のスタッフで管理しているか?記載している牧場が1割程度しかいなかったのも気になりました。
実際に就職希望の方は現地見学の際にスタッフの人数と頭数のバランスを確認すべきだと思います。
例えばスタッフ10人で40頭は良好。
6人で40頭は過酷だと判断して下さい👾
地方競馬の厩舎でも1人3〜5頭担当と言われてるので、1頭にちゃんと手間をかけている牧場で働いた方が賢明だと思います。
③社長、厩舎長の人柄
前項にも関係しますが、預かり頭数のキャパを超えて預かるのに、社長は午前中少し顔出して、後は若手に任せて留守みたいな牧場もあります。笑。
一般の方からすると信じられないことも馬業界にはあります。
僕が若い従業員だとしたら、10人くらいの規模の牧場だったら、社長も現場でそこそこ働いて欲しいし、報告や相談に乗って欲しいです。
若手がどんどん競馬学校に合格していくのは仕方ないのですが、押し出される形でなった若い厩舎長だと精神的にまだ未熟、長時間労働もあって余裕もなくて、結果的に貴重な新人にハラスメント横行はあるあるパターンだと思います。
人手不足の悪循環は断ち切るのが難しい課題ですよね。
個人的には社長が働き者、厩舎長は勤続長くて大人な性格だと素晴らしいのでは?と思います。
④営業やITをこなせるスタッフがいない
あとはリクルート活動に適したスタッフがいないのは致命的だと思います。
人財の多様性が重視される時代です。
馬の世話が好き、馬乗りが上手い人だけではダメだと分からない経営者が多いと思います。
動物の専門学校や高校馬術部に地道な営業を続けている牧場はあるのでしょうか?
それぞれのコミュニティと信頼関係を築くには時間がかかりますし、精神力とスキルも必要です。
専門誌に大きな広告を打ったり、ITで広報活動して競馬ファンから人財獲得するのも手段の1つだと思いますが、現場にこちらから出向いて、学生さんの話を聞きに行くスタッフもいないと人脈が増えない、長期的な人の流れは生まれないと思います。
偉そうにあれこれ書いてしまいましたが、牧場サイドがテコ入れできる部分はまだまだあると思います。
そういった意味で伸び代はあると思います。
『若者が目指さない業界は必ず衰退する』と言われてます。
今日はGoogle検索の「JRA厩務員 年収」「JRA厩務員 福利厚生」で上位に入る記事の書き手として、少しでも気づき、良い変化に貢献できたらと記事を書きました🖋
最後まで閲覧ありがとうございました。
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